正直、持ち込みキャラがとてもではないがお外に出せない変態悪魔とかいう内容なだけあって、どう感想を書いたものか迷っていた。
今回は、シナリオの勢いに乗って2回という短時間で終わった。2回だが十分なボリュームと楽しさがあるシナリオだ。
ケンカップルをやるために作られたシナリオで、終始おかしなテンションと、怒涛(どとう)の展開と勢いで進行していく。寧ろ勢いに乗らないと正気に戻ってしまいそうなので、GMが2回で終わらせると宣言したのは、事実聡明な判断だったと思われる。
ワイワイ楽しみつつ、良質なケンカップルを摂取しつつ、最後にはクソデカ感情を乗せて思いの丈を叫ぶ、ケンカップルのための最高のシナリオ。
ケンカップルに特化したシナリオのため、興味があればぜひやってみて頂きたい。難易度は高いが。
今回、ド下ネタを吐き散らかす変態悪魔でも良いですか、と、お外では絶対に言えない提案をして、快く受け入れて頂いた。
私はキャラクターに関して言えば、昔のトラウマもあって少々おカタい観念を持つ方なのだが、今回のシナリオは扱いにくい題材でもある「ケンカップル」をするためのものだったこともあって、どうせやるならできるところまでやってみよう、と思っての提案だった。結果、非常に楽しむことができた。
もちろん下ネタは、直接的な表現は全部「(自主規制)」に変換するのと(テキストセッションの良いところである)、不快になったらすぐに下ネタをやめるという条件を自分から提示するなど、出来る限りの予防線を張った上で、許可を頂いたのだ。
まずは相談ありきで、次にコンセプト案を提出し、それに許可を貰って、初めてキャラクターが完成した。
結果、「十分な相談とすり合わせと、相手を不快にさせないようにする配慮さえあれば、楽しくできるんだ」という、新たな気付きを得ることができた。
……とはいえ、十分な相談とすり合わせの時間を取ることと、相手に対する最大限の配慮は難しいものでもあるため、初対面の人を相手にするとき、密に相談できない状況では、この先もここまで特殊なキャラクターは持ち込まないと思う。
ひとえに、こんなムチャクチャを許してくださったGMのおかげである。
◆アンサング・デュエットとは
ゲームマスターとプレイヤーの1on1か、プレイヤー2名で行う、激重感情とエモーショナルを摂取するためのシステム。
舞台は現実と隣併せの危険な世界、“異界”。異界の真の姿を見抜く力を持つ“シフター”と、シフターを想い、シフターを異界から助け出す“バインダー”となり、常識の通じない超常の世界からの脱出を目指すものとなる。
特筆すべきは「フラグメント」というルールで、そのキャラクターをその人たらしめる要素のことだ。これが、異界の影響を受けるごとに別のものに“変異”してしまう。隣にいる大切な人が、だんだんとその人でなくなる状況を濃密に演出できるシステムといえる。
◆オプションルール
『アンサング・デュエット リプライズ』に掲載されているオプションルール『秘めごと』に加え、「フラグメント・バレット」のルールをそのまま流用して、シフターのクロイツが使用できるオプションルールが設定される。
今回、シフターもバインダーも出目が良く、いたって順調に進んだのだが、ギャグだらけの割には判定難易度がシビアで、けっこうタイトなリソース管理を迫られた。このシナリオを、オプションルール無しで回していたら、もっと酷いことになっていたのでは? と思う。
◆シフター:クロイツ・ハルトマン GM:つぎの
「ふざけています。……よ、よくもこの様な歯茎の浮つきそうな文言を……世の人々というのは皆こうなのですかな……」
「おや? 奇遇ですな。自分も貴方のことは──」
『アンサング・デュエット リプライズ』P54の「万慧騎士団(ばんけいきしだん)」に属する教会、“聖ミゲル万慧教会(ばんけいきょうかい)”に所属する騎士であり、あらゆる魔物、悪霊、怪異、異界といった魔を祓ってきた無敗のエクソシスト。得意技は、清め塩を浴びせるソルトスプラッシュ。
教会育ちの超絶弩級のカタブツで、あらゆる誘惑も色香もモノともしない。下ネタには過剰反応を起こす。
ヘリオンが現れるまでは、エクソシストとして祓えぬものはなかったが、ヘリオンだけなぜか祓えなかったため、苦肉の策で自分の精気を与える代わりに、彼を縛りつけ管理することにした。
それから、奇しくも一番そばにいるヘリオンが、自分を異界から助け出すバインダーの立場になっていることもあって、いわゆる「腐れ縁」の関係となる。
ヘリオンと毎日のようにケンカをしていたら、異界に巻き込まれていた。そのままお互い煽り合いつつ異界を進むうちに、ヘリオンの孤独と、自分に対する気持ちに気付き、揺れ動く。
最後には、晴れやかに思いの丈を叫び、みごと異例の異界深度からの生還を果たした。
◆バインダー:ヘリオン PL:おかゆ
「ま、異界にいる以上、俺とお前は一蓮托生(いちれんたくしょう)ってやつだ。イヤでもな。
そのチンケな本に封じられている“誰かさん”が助けてくれるってんなら、俺は別にいいけど?」
「俺はお前に居なくなられたら、マジにひとりぼっちになっちまうんだよ!!」
クロイツに縛られ、そのままなし崩し的に万慧教会に従士として所属するようになった悪魔。クロイツに縛られたのが気に入らないが、顔とカラダだけは好みなので、毎日のように相手が嫌う自主規制モノのド下ネタを吐き散らかして、わざと怒らせて楽しんでいる。
根は明朗快活(めいろうかいかつ)で、あんがい面倒見のいい兄貴肌。
クソデカデートコースにテンション爆アゲになる程度の子供っぽさも持ち合わせる。
クロイツと毎日のようにケンカを繰り広げているが、最近は次第にこんな生活も悪くないと思い始めた。クロイツが危険にさらされると、助けずにはいられない。
本人はとうに忘れ去っているが、黒く染まって壊れた天輪と2対の黒翼を持つことから、悪魔として転生する以前はそれなりの中堅天使だったと予想できる。悪魔として祓えないのは、天使としての残滓を残しているからである。