温森おかゆの雑文倉庫

主にTRPGについての個人的集積。

2023/11/27コンベンション感想:SW1.0【虹の水晶宮】第五章

 今回のコンベンションは大イベントだったようで、西の県民大集合と言った様相だった。コロナ禍以前のコンベンションと言うものは、こういった光景もよく見られたのだろうか。何やら大物ゲストを招いて大々的に「ゲストコンベンション」なるものをやると聞いて、興味本位で行ってみた結果、当日はさながらソードワールド世界で言う、〈大破局(ディアボリック・トライアンフ)〉以前の時代を想像する人族のような感情を味わっていた。

 大物ゲストその人こそ、TRPGを作る会社である「グループSNE」所属ゲームデザイナーであり小説家でもある友野 詳先生だったという。
 やはりTRPG業界の一線で活躍される方というだけあって、TRPGプレイヤーとしても、趣味で小説を読んだり書いたりする立場としてもためになるお話がたくさん聞けた。
 「TRPGとひと括りに言っても、昨今はプレイヤーの増加や、需要と供給の広がりによって『ナラティブ』や『うちよそ』など、さまざまなTRPGの形が増えてきている。だからこそ、これからユーザーから、TRPGのそういった個々の概念を区別、或いは統合する『あたらしい言葉』が生まれてくる可能性もある」という言葉には流石のご慧眼と感心したのを覚えている。そういった概念を自分に「合う」「合わない」ばかりで片づけるのがユーザーと言う存在だが、そういった『新しい分野』にもちゃんと可能性や需要の芽生えを感じ、風を吹き入れようとするのは「作る側」としてのプロ精神だと思った。

 参加するからにはグループSNEが関わっているという「ソードワールド」でも買っておかないとまずいかと思ってソード・ワールド2.5の基本ルールブックを買っていたら当日に友野先生が関わっていないことを知り、申し訳ないやら残念やら。まあ、会社に金を落としたのだから、先生にとっては悪い話でもあるまいと思う。下世話な話だろうか。

 

 当日のコンベンションでプレイしたのは、ソードワールド1.0のシナリオ集「虹の水晶宮」の最終話だった。キャンペーンのあらすじだけざっと説明して、最終話だけをその一日でやりきるといった形態だ。

 私はもちろんソードワールド1.0をやったことがないどころか、ソードワールド2.5も買ったばかりでまだまだ未履修と言った体たらくだったので、ルール把握にもたついた。だが、積極的に動けば足手まといにはならない程度のポジションを任せてもらっていたので、それなりに探索で活躍できて満足だった。

 

【言葉は通じても心が通じてない冒険者パーティーたち】

フィッツ・カラルド

 エルフのシャーマン。魔法職でありツッコミ職。

 

イングヴァル・マルライネス

 人間のソーサラー。終始がめつい。

 

オッペンハイマー

 ドワーフのプリースト。プレイヤーの仕事が早く、セッション開始直前にはパーティー全員の集合絵がキャラシの裏に出来ていた。

 

アウグスティヌス

 人間のファイター。攻撃が当たらない悲しき運命を背負う。

 

シャルロッテミモザ PL:おかゆ

 グラスランナーのシーフ。20歳ロリ。南の島へ向かう船に「無賃乗船」していたところ、その船が見事に難破し、遭難。無賃乗船の「腕前」を買われ、無賃乗船を許してもらうために冒険者一向について行く。
 その後、とある王国の危機を救ったりしていたが、「一生無賃乗船と無銭飲食無罪」をちらつかされて最後まで斥候としての任を果たした。

「無賃乗船、無銭飲食、窃盗ができるのに金を払うのは怠慢でちゅ」とかいう美学が終わっているグラスランナー。「グラスランナーらしくていいと思う」と言われたが、それでいいのかグラスランナー。
 無銭飲食大好きだが、他人の金で食う飯と店の飯以外にはあんまりテンションが上がらないという裏設定は出さずに終わった。金が関わらない無料飯にはあんまり興味がない、人畜有害なキャラクターである。それでいいのかグラスランナー。

 

 がめついPCとそれに終始ツッコミを入れるシャーマン。「あれは正義か!? 邪悪か!! 邪悪かよし潰す!」スタンスの神官に、共に世界を支配させてやるというボスに「お断りでちゅ! このお仕事が終わったら王国の口利きで無銭飲食と無賃乗船が永久無罪になるんでちゅ!」と低俗な返しをするグラスランナー。

 全4話くらいのキャンペーン話を越えてきた(設定の)冒険者パーティーなのに妙に話は通じても心が通じない締まらねえ問題児どもの集まりに、同行していたNPCの心労やいかに。

 最終的になんかエンディングで「みんな友達。仲良くしようね」って偉い精霊みたいなのに言われていつの間にか世界を救っていたのだが、思い返すにこいつらあんまりなかよくないというか、協力してはいるが終始心がひとつになっていなかったんだが

それでいいのか?