温森おかゆの雑文倉庫

主にTRPGについての個人的集積。

二窓、ながら進行が良くない理由

 セッション中に他のPLやGMが2枚目のウィンドウを開いて別のセッションに参加しているだとか(二窓)、ゲームや作業に興じている(ながら、内職)だとか、オンラインセッションによくある、失礼きわまりない行為の事について話していこうと思う。

 

 先述したように、二窓、ながらと呼ばれる所業は、参加しているセッションと歯別の作業や遊びなどを行ってしまう、贅沢なマルチタスクの事である。

 TRPGという、人の処理能力を使用する以上、裁定や処理、ロールプレイなどにどうしてもまとまった時間が必要になるということは、読者諸氏もご存じの通りだろう。
 だから、どうしても他人がそれらの作業や処理を行っていて、数分、或いは数十分、まとまった時間があいて、退屈を感じてしまうタイミングというのは避けられない事態でもある。
 数十分や数時間待たされていた、というならどうしても片手サイズの万能端末に手が伸びることだろうし、時間がかかりすぎていると文句のひとつでも言ってよいかと思う。

 だが、二窓やながらといった行為が他者に勘づかれるほど他者を待たせてしまったなら、プラスマイナスゼロか、二窓、ながらをした方が悪い。

 

 そもそも、TRPGというのは全員で遊ぶ遊びであるから、二窓進行というのはあまり褒められた行為ではない。
 そのとき、数時間を使ってひとつのセッションを行っているのなら、そのセッションに集中するのが同卓者に対する最低限の礼儀と言えよう。同卓している以上は、返答や反応がある限り、そのセッションにちゃんと参加していると言える。

 

 GMはそういった反応をちゃんと見ている。
 雑談タブで反応がないという小さなことでさえ、GMはきちんと観測し、PLのテンションや集中度合いを無意識に判定している。
 だから、例えその時自分のキャラクターが登場していないシーンだからといって、雑談タブで静かになってしまうと、多少なりテンションが下がるGMもいるくらいだ。

 喋らないこと自体が罪であるわけではないものの、セッションに参加し、他者と共に行動するうちは、他者の存在を常に認識した行動が求められていると言ってもいい。

 

 要は他者と共にセッションに参加していることをきちんと自覚し、なるべくその時共有している時間や行動に集中することは、TRPGに限らず最低限のマナーである。
 日常生活でも時折、友達と行動している時にスマホのチャット画面ばかり見ている人などがいるが、あれと同程度のマナーの悪さと言える。TRPGはそのうえ、オンラインのセッションであれば、なおさら目では相手の状況を把握できないため、お互いに存在を感じづらく、やらかしやすい。

 

 人と共にセッションに参加している限り、あなたは孤独で自由ではなく、誰かと共にいて、遊んでいるのである。

「セッションに参加しているうちは、相手が居るのだ」ということを念頭に置いて、遊びたいものだ。